薬とグレープフルーツの関係
春日井市/高蔵寺/神領/志段味/
のじり内科クリニック
みなさんこんにちは。薬局で薬剤師さんから説明を受ける時、グレープフルーツは避けてくださいと言われたことはありませんか?
最近、患者さんから他の柑橘類は大丈夫なのか、柑橘類でも問題ないものは何かを聞かれました。すぐに返事を出来ずにその場で一緒に調べさせていただいた事がありました。
気になっている方もいるかと思いますので、今回はそのお話をさせていただきます。
薬物相互作用とは
ある薬の種類では、服用中にグレープフルーツを摂取すると薬の代謝(分解)が阻害されてしまいます。そのことで目的以上に薬の作用が効き過ぎてしまうことがあります。
逆に、抗生剤と牛乳を一緒にのんだりすると薬の吸収を阻害してしまい思うような効果が出なかったりします。
この薬の想定された効果が得られなくなってしまうことを相互作用といいます。
▼グレープフルーツと相互作用を起こす薬の例
・一部の降圧薬:使用頻度の高いカルシウム拮抗薬に多い。(例)アムロジピン
・脂質異常症の薬:スタチン系
・免疫抑制薬:プログラフ、ネオーラル(シクロスポリン)
・抗てんかん薬:テグレトール
・抗血栓薬:プレタール(シロスタゾール)
グレープフルーツの薬物相互作用と影響時間
薬物相互作用はいろいろな事で起こりますが、グレープフルーツではフラノクマリン類という成分が含まれていることで問題となります。
このフラノクマリン類が、肝臓などで薬を代謝する酵素「チトクロームP450」の作用を抑えてしまいます。
それで薬が代謝出来ずに血中濃度が上昇。薬が残ることで作用が強すぎたり、また副作用が出やすくなったりとトラブルの原因となります。
そしてコップ1杯でも薬の分解が遅れてしまい、何と、一度摂取すると3-4日程度も影響が残ります。
なのでグレープフルーツを飲んでから数時間あいているし、胃の中には残っていないだろうから大丈夫と安易に考えてはいけません。
上記の薬を飲んでいる場合はグレープフルーツを避けた方がいいと思われます。
グレープフルーツ以外の柑橘類はどうなのか?
薬局ではよくグレープフルーツのことは言われますが、他の柑橘類でもやはり影響が出るものはあります。
▼主な柑橘類を分類しました
影響を受けない(摂取◯) | オレンジ、温州みかん、でこぽん、ゆずetc |
影響が限定的△(果実のみok) | 日向夏、スウィートオレンジ、レモン |
影響を受ける(摂取✗) | 夏みかん、はっさく、ぶんたん、スウィーティー、きんかんetc |
なんとなく、酸っぱさがあるものはグレープフルーツと同様に避けた方が良さそうです。
ただし、品種改良などで交配されている果物もあるので心配な場合はもちろん調べるのが確実です。
いかがでしょうか?今回はこれで終わりです。
診察中に聞かれた時にすぐに答えられなかった反省もあり、また、みなさんも知っておいた方が良い情報かなと思いまとめさせていただきました。
今後何か薬を飲まないといけない時のために頭の片隅に入れておいていただけると嬉しいです。
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