メニュー

春日井市胃がん検診【胃カメラvs胃透視(バリウム)】前編

[2025.06.19]

春日井市/高蔵寺/神領/志段味/

のじり内科クリニック

みなさんこんにちは。のじり内科クリニック副院長の野尻優です。

今年度も4月から春日井市がん検診が始まって約2ヶ月が経過しました。

当院は2024年から院長と2診体制となり、当院を選んで受診していただく患者さんが増えているためがん検診を受けられる方も増えております。

 

その中で胃がん検診に関しては施行する検査が(年度によって)選べることはご存じでしょうか。

胃カメラ胃透視(バリウム)のどちらかを選ぶことができます。

項目 対象者 検査内容 受診料金(自己負担)
胃がん

40歳以上の偶数年齢

胃カメラ or 胃バリウム 2,700円

40歳以上の奇数年齢で前年度に胃カメラ受けていない人

胃バリウム

詳細な対象者、注意事項に関しては春日井市の公式サイト

または当院のがん検診についてをご確認ください。

 

当院受診されている方には以前からお伝えしていたことですが、新規で受診いただく方にご質問を多くいただく事について今回ブログにしました。

 

それは

 

胃カメラ(胃内視鏡)胃バリウムはどっちを選べばいいのか?

 

という質問です。

 

 

まず当院の考えを先にお伝えします

 

それは

 

100% 胃カメラ

です。

 

 

 

99%ではなくて100%と言い切りますか?

と思いますよね。

 

 

 

 

もう1度言います

 

 

 

 

 

 

 

少しネタをはさみましたが

理由についてはマジメにお話します。

 

胃がんの発見率について

まずは一番大事な病気の発見率についてです。

胃カメラは胃の中を直接見る

検査であるのに対して、

胃透視はバリウムの濃淡(陰影)や貯まりをとらえて間接的に予想する

検査になります。

上記のことから普通に考えれば胃カメラの方が病変の発見率が高いのではないかと予想できますよね。

 

もちろんその通りです。では、実際に統計的にどうかをお伝えします。

 

ある自治体の令和4年度の統計では胃カメラのがん発見率(0.9%)に対して胃透視のがん発見率(0.05%)18倍の差があったそうです。

 

他にも様々な論文や自治体の報告を調べてみましたが、少なくとも3倍~多くて1000倍も発見率の差があると言っているものまであります。

さすがに1000倍は極端だと思いますが、実感として10倍以上は差があると思われます

 

 

胃がんの早期発見の重要性①

胃がんだけでなく、その他のがんも早くみつけて治療をすることが大事なのは当然です。

胃がんに関してのdataを下記に示します。

2020-2022年の日本における胃がんのdata

罹患数は約11万件(♂7.5万/♀3.4万)

 男女合計で3位

死亡数は約3.8万人(♂2.5万/♀1.3万)

 →男女合計で4位(1位は肺がん)

☑胃がん検診の受診率は約35-40%

精密検査の受診率は約78%

胃がん検診でのがん発見は約0.12%

 

▼胃がんのステージ(進行度)別の5年生存率

ステージ(進行度) 5年生存率(%)
Stage Ⅰ 98.7
Stage Ⅱ 66.5
Stage Ⅲ 46.9
Stage Ⅳ 6.2

Stage Ⅰ(≒内視鏡で切除可能な早期がん。*厳密には少し異なります)で見つかった胃がんは治療行えば5年生存率がかなり高いことがわかっていただけるのではないでしょうか。

 

胃がんの早期発見の重要性➁

胃がんの早期発見の統計的な重要性はわかっていただけたのではないかと思われます。早期発見の重要性のもう1つは、内視鏡手術の発達と知見の積み重ねです。

胃がん・大腸がん・食道がんに対して内視鏡手術(ESD;内視鏡下粘膜下層剥離術)の技術が確立されたことにより早期がんはお腹を切らずに完治させられるようになりました。

 

この内視鏡手術が確立する前は、1mmの胃がんであっても40mmの胃がんであっても外科手術をするしかありませんでした。

 

細かい条件は割愛しますが大まかな目安として15-20mmまでの腫瘍であれば内視鏡手術で切除できる可能性が高まります。そして、可能なら10mm前後までに発見しておきたいです。

 

バリウムでは、その内視鏡で切除可能なStageⅠと思われるsizeまでに腫瘍を見つけるのが難しいと言わざるをえません。

 

★内視鏡手術のメリット★

胃を全部残せる(食事量維持)

皮膚切開の痛みなし

☑退院が早い

術後の癒着がない

☑費用が安い

などメリットが多数あります。デメリットは、腫瘍が取り切れなかった場合には追加で外科手術が必要で二度手間になることぐらいでしょうか。

 

今回の前編では胃がん検診を内視鏡検査で行うことによる早期発見の重要性についてお話させていただきました。

しっかり考えていただき春日井市胃がん検診として胃カメラを行うか、それとも胃透視を行うかを選択していただければと思います。

 

 

☑当院ではWeb予約からも受付しております。気になった方はこちらから予約してください。

当院公式LINEを経由しての予約が簡単になっておりますのでご利用ください

友だち追加

 

春日井市/高蔵寺/神領近くで内科(消化器・糖尿病・循環器)・胃カメラ・大腸カメラ・大腸ポリープ日帰り切除・健康診断(春日井市特定健診、企業健診)・春日井市がん検診・予防接種など希望される方はお気軽にお問い合わせください。

487-0021
愛知県春日井市東神明町443
【のじり内科クリニック】  📞0568-52-1151
診療時間
08:30~12:00
 (受付08:15~)
circlecirclecircle
radio_button_unchecked
circlecircle
16:30~19:00
 (受付16:00~)
circlecirclecirclecircle
 
radio_button_unchecked:第1・3・5木曜は休診
 

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME