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糖尿病

糖尿病|春日井市/高蔵寺/神領/志段味/のじり内科クリニック

糖尿病について

糖尿病とは、血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が病的に高い状態が続く病気です。糖尿病には「インスリン依存型(1型)糖尿病」と「インスリン非依存型(2型)糖尿病」の2つのタイプがあります。「1型糖尿病」は、ウイルス感染や自己免疫により膵臓が破壊されておきる糖尿病です。全体の5%と少数の方がこちらのタイプの糖尿病です。その他の95%を占める大多数の方は「2型糖尿病」となります。遺伝要因もありますが、食べ過ぎや運動不足が原因となり発症します。生活習慣病による糖尿病はこちらのタイプになります。

糖尿病は症状が乏しいですが、放置していると深刻な合併症(眼が見えなくなる、手足のしびれや壊死、慢性腎不全からの透析、心筋梗塞や脳梗塞など)を引き起こすことがあり、最悪の場合は、死に至ります。そのため早めの治療・対策が必要です。

また、糖尿病患者さんは、一般の方と比べて約20%も癌(がん)になりやすいと言われています。糖尿病患者さんの死因の約38%は癌(がん)です。特に胃癌や大腸癌など消化器癌においては明らかな増加が見られており、肝臓癌は1.97倍、膵臓癌は1.85倍、胆管癌は1.66倍、大腸癌は1.40倍になります。

当院では、糖尿病の治療はもちろん行っていきますが、これらの癌の早期発見に重要な内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)、エコーなどの設備があります。糖尿病と癌(がん)の関連性について総合的に診療可能ですので安心して受診してください。

糖尿病の診断基準

糖尿病の診断基準を表でまとめます(日本糖尿病学会の基準を基にしています)。

診断には、血糖値測定、HbA1c、OGTT(経口糖負荷試験)などの結果を基に判断します。

診断基準項目 糖尿病型 境界型 正常型
空腹時血糖値 (FPG) ≧126 mg/dL 110~125 mg/dL <110 mg/dL
75g OGTT 2時間値 ≧200 mg/dL 140~199 mg/dL <140 mg/dL
随時血糖値 ≧200 mg/dL - <200 mg/dL
HbA1c (NGSP値) ≧6.5% 5.6~6.4% <5.6%
  1. 糖尿病の確定診断

    • 明らかな糖尿病症状(口渇、多尿、体重減少など)がある場合、1回の測定で診断が可能
    • 明らかな症状がない場合は、別の日に行った同じ検査で基準値を再確認します。
  2. HbA1cの重要性

    • HbA1cは長期間の血糖値の平均を反映し、診断だけでなく、治療の目標設定や管理にも使用されます。
  3. 境界型とは?

    • 境界型(糖尿病予備軍)は糖尿病と正常型の中間で、糖尿病への進展リスクが高い状態です。
  4. 特殊な場合

    • 妊娠糖尿病の診断基準や、特定の疾患がある場合には、別の診断基準が適用されることがあります。

上記の基準をもとに、最近急に悪化してきたのか、生活環境はどうなのかなど個別に治療適応につき判断して治療介入を行います。健康診断でどの項目が要精査になったか確認して自分の採血dataと比べてみてください。

糖尿病の治療

糖尿病の治療は、患者さんの状態や進行度合いを考慮して、食事療法、運動療法、薬物療法を中心に行われます。以下に治療内容をまとめます。

1. 食事療法

この食事療法がやはり糖尿病治療の基本です。血糖値の安定化や体重管理を目的とします。

要素 内容
適切なエネルギー摂取 個々の体格や活動量に基づき、適切なカロリー摂取量を設定します。
糖質の調整 急激な血糖値上昇を防ぐため、低GI食品(ゆっくり吸収される糖質)を選択します。
バランスの取れた栄養 炭水化物、タンパク質、脂質を適切な比率で摂取。食物繊維を多く含む食品(野菜、全粒穀物など)を増やす。
塩分制限 高血圧や腎疾患を合併している場合や予防のため、1日摂取量を制限する場合あり
2. 運動療法

運動も非常に重要な要素です。筋肉量を増やして基礎代謝を上げたり、運動そのものによる血糖値の改善、インスリン感受性の向上、肥満改善など全てに効果があります。

要素 内容
有酸素運動 ウォーキング、サイクリング、水泳などを週に150分以上行うことを推奨。
筋力トレーニング 週2~3回、筋肉量を増加させる軽度~中度のトレーニング。基礎代謝up。
運動時の注意 低血糖のリスクを防ぐため、運動前後の血糖値測定や、軽食の準備が必要です。
3. 薬物療法

上記の食事・運動療法で十分に血糖値を管理できない場合は薬物療法が必要になります。

分類 作用
経口血糖降下薬 インスリン分泌促進や血糖吸収抑制。 スルホニル尿素薬、DPP-4阻害薬など。
GLP-1受容体作動薬 インスリン分泌促進、食欲抑制。 エキセナチド、リラグルチドなど。
SGLT2阻害薬 糖の尿中排泄を促進。 カナグリフロジンなど。
インスリン療法 必要に応じて注射によりインスリンを補充。 即効型、持続型など種類が多様。
4. 合併症の予防と管理

糖尿病患者は高血糖が続くと、以下のような合併症が生じる可能性があるため、早期予防が必要です。

合併症 管理方法
糖尿病網膜症 定期的な眼科検診。血糖値や血圧の管理が重要。
糖尿病腎症 腎機能を確認するために定期的な尿検査を行う。食事療法や薬物療法で進行を遅らせる。腎機能は一度悪くなると改善はかなり難しいです。
糖尿病神経障害 血糖コントロールに加え、痛みや感覚異常には薬物療法が必要。
心血管疾患 血圧、コレステロール管理。適切な運動と食事療法。
5. 患者教育

糖尿病は自己管理が非常に重要です。病気を自身で理解していただき、適切な行動を取れるようにならなければ適切なコントロールは出来ません。病気の理解を深める必要があります。

  • 血糖値測定:診察時、自己血糖測定などにより現状を把握する。
  • 低血糖対策:低血糖症状の早期発見と対処法を覚える。
  • ライフスタイル改善:禁煙、節酒、ストレス管理、運動習慣をつける。

糖尿病の治療目標

糖尿病の治療目標は以下となります(日本糖尿病学会や国際的なガイドラインを基にしています)。

治療目標は患者の年齢、併存疾患で変わってきます。健診や受診時に測定される、みなさんになじみがあるHb A1cは出来れば6.5以下、高齢者であれば8.0以下を目標にすることが多いです。

項目 一般的な目標値 高齢者やリスクが高い患者の目標 備考
空腹時血糖値 (FPG) 80~130 mg/dL 100~150 mg/dL 過剰な低血糖を防ぐため、高齢者や低血糖リスクが高い場合は緩やかな目標が推奨される。
食後2時間血糖値 <180 mg/dL <200 mg/dL 炭水化物摂取の内容や量が血糖値に影響するため、食事内容に応じた柔軟な管理が必要。
HbA1c (NGSP値) <7.0% <8.0% 若年者や妊娠中はより厳しい目標(6.0~6.5%)を設定する場合がある。
血圧 <140/90 mmHg <150/90 mmHg 腎症や心血管疾患の合併がある場合、さらに厳格な管理(<130/80 mmHg)が推奨されることもある。

糖尿病を指摘されたら気軽に当院にご相談を

糖尿病は現代病の1つです。症状はかなり悪化しないと出ないため、まず検診で指摘されることがほとんどだと思われます。そこで自己判断せず、まず相談だけでもいいので気軽にしていただければと思います。

治療開始すると、どうしてもHbA1cなど血糖値の改善だけに注視しがちです。当院では糖尿病の原因となっていると思われるそもそもの生活習慣・食事・運動習慣の指導もしっかりと行い、総合的な治療管理を行っていきます。

 

当院は春日井市健診・がん検診実施協力医療機関です。一般的な内科健診として春日井市特定健診・後期高齢者健診を受け付けています。

当院に定期通院している患者さんはもちろん、健診のみの受診でも大丈夫です

1年に一度でいいので健診を行い、健康維持・健康増進に努めましょう。

 **例年4月1日~12月31日までと期間指定があります。ご注意ください。

 **75歳以上の人は特定健診から春日井市後期高齢者健診に代わります

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