睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群|春日井市/高蔵寺/神領/志段味/
のじり内科クリニック
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome: SAS)について
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も停止または低下する疾患で、日中の眠気や健康問題を引き起こす可能性があります。睡眠時無呼吸症候群の症状
- 睡眠中のいびき
- 夜中に何度も目覚める
- 眠りが浅く、疲れや眠気が日中に気になる
- 頭痛や集中力の低下、イライラ感など
- 睡眠中に一時的に呼吸が止まる(無呼吸)ことがある。
もし、以上のような症状が複数当てはまる場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。放置すると様々な健康問題を引き起こすこととなるため早めにご相談いただくことをおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群の放置はなぜ危険なのか
睡眠時無呼吸症候群ってただの無呼吸じゃないの?血圧や糖尿病みたいに健診ではスクリーニングされないから問題ないんじゃないの?と簡単に考えない方がいいです。健診では検査が難しいから項目に入っていないだけです。
中等症から重症の睡眠時無呼吸症候群を放置した場合、10年後に約15%の方が亡くなっていると言う報告があります。かなり高い確率ですよね。また、高血圧や心臓病(不整脈、心不全など)の原因となったり、脳卒中(脳梗塞、脳出血など)の原因となることもあります。
自覚症状と重症度が一致しないことがあり、検査をしてみたら実は重症だったと言うことはよくあります。家族からいびきがうるさいと言われていたり、日中の眠気など上述した症状が当てはまる場合には、別にこんな症状普通でしょうと片付けずに早めにチェックすることをお勧めします。
睡眠時無呼吸症候群の検査・診断
睡眠時無呼吸の検査
診断には、睡眠時の呼吸の状態を詳しく調べるためにまずは携帯型簡易アプノモニターという自宅で自分で可能な検査を行います。この検査では、睡眠中の呼吸や酸素レベル、心拍数などを記録し、SASの程度を判定します。SASの相談をされましたら専門業者が連絡を取らせていた代検査の準備を整えます。検査結果は当院にて説明させていただきます。
睡眠時無呼吸の診断・重症度
検査を行っていただき、1時間あたりでどれだけ呼吸が止まったりしているかを確認して重症度を判定します。睡眠1時間あたりの無呼吸(Apnea)と低呼吸(Hypopnea)の合計回数を表し、無呼吸低呼吸指数(Apnea-Hypopnea Index: AHI)で評価され、5以上で睡眠時無呼吸症候群と診断。後述しますが、AHI≧20でCPAP適応と判断されます。
重症度 | AHI(1時間あたりの回数) | 主な特徴 |
---|---|---|
軽症 | 5 ~ 14回 | - 日中の眠気や軽度の症状 - 健康への影響が軽微 |
中等症 | 15 ~ 29回 | - 昼間の眠気や集中力の低下 - 生活の質が影響を受ける |
重症 | 30回以上 | - 極端な眠気 - 高血圧や心血管リスクの増加 |
補足情報
- 無呼吸: 呼吸が10秒以上完全に停止すること。
- 低呼吸: 呼吸が10秒以上50%以上低下し、血中酸素飽和度が3%またはそれ以上下がること。
注意: 重症度が高いほど健康リスクが大きくなるため、専門医の診断と適切な治療が必要です。
睡眠時無呼吸症候群の治療
①CPAP(シーパップ)療法
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)は最も効果的な治療法であり、中等症に含まれるAHI≧20が治療適応基準となります。就寝中に気道へ一定の空気圧を送り込み、気道の閉塞を防ぐことで正常な呼吸を維持します。鼻マスクのような物を装着し、睡眠中に空気の通り道が狭くなった時に空気を送り込むことで空気の通り道を確保する装置です。最近の装置は自動制御モード(auto CPAP)で睡眠時の呼吸状態を自動で管理してくれます。
一般的な装着時間として、一晩最低4時間以上、週5日間以上の装着が望ましいとされています。しかし、あまり厳格にやろうとしすぎると継続難しくなるため、半分以上は着けてみようという気軽な感覚で行うと良いです。使用していくとだんだんと慣れてきて、昼間の眠気などの自覚症状が改善してくると治療意欲も上がってくると思われます。CPAPの副作用として、送り込まれる風により口乾燥してきますがその場合は風圧の調整をしたり、加湿器をつけるなどで対応します。基本的に、CPAP治療をうける場合は毎月通院する必要があります。
②マウスピース
効果はCPAPほどはありませんが、軽症の人やCPAPが使用できない方で使用することがあります。マウスピースはクリニックでは作れませんので、歯医者さんを紹介させていただきます。マウスピースの副作用としては、顎が痛い、唾液が増える、噛み合わせの問題などあります。
睡眠時無呼吸症候群が気になったら気軽にご相談を
睡眠時無呼吸症候群は、多くの方が抱える病気ですが自覚が難しいケースが多いです。また、昼間の眠気などを自覚していてもこの病気に結びついていないことも多いです。放置すると、高血圧や心疾患、脳卒中などの深刻な健康リスクを招く可能性があります。そのため、ご家族からいびきを指摘されたり、前述した症状で当てはまることが多いなと感じた場合はご相談してもらえれば検査・治療の対応させていただきます。
睡眠時無呼吸が気になったらいつで気軽にご相談ください。